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文献詳細

雑誌文献

臨床検査11巻5号

1967年05月発行

文献概要

入門講座 血液

ヘモグロビンとヘマトクリットの測定

著者: 寺田秀夫1

所属機関: 1昭和大臨床病理

ページ範囲:P.353 - P.353

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1.血色素(ヘモクロビン:Hb)の測定
 血液が赤いのは赤血球の主要成分であるHbによるもので,Hbは鉄とポルフィリンの複合体であるヘムと蛋白質であるグロビンからなり,Hb 1分子中には4原子の鉄が含まれる。Hbの特性は酸素と容易に結合または遊離することで生体内各臓器に酸素を運搬するに不可欠のものである。赤血球数とHbの減少度が平行すれば色素係数は常に1(正色素性貧血:急性失血性貧血など)であるべきであるが,実際には1より大(高色素性貧血:悪性貧血など)または1より小(低色素性貧血:鉄欠乏性貧血など)である。
 測定法にはザーリー法とシアンメトヘモグロビン法があるが,後者がより正確で標準法とされている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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