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文献詳細

雑誌文献

臨床検査11巻6号

1967年06月発行

文献概要

検査室メモ

濾過

著者: 広明竹雄1

所属機関: 1東京第一病院研究検査科

ページ範囲:P.446 - P.446

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 香り高いコーヒーも,コーヒー豆のカスが混入していたら飲めたものではない。フランネルで炉過してこそ真の香味を満喫させてくれる。紅茶にも,金属やサラン製網の茶源しを通したり,パックと称して1回分宛和紙様の袋に封じ込んであるのを茶碗に入れ湯を注げば成分が溶解源出される簡便なものまである。また新茶を入れる場合,急須や土瓶の注ぎ口の裏が陶器のフィルターになっており茶の葉が出るのを妨げているから味と香りが楽しめるのであって,これらは皆炉過装置の応用である。
 炉過……臨床検査では主に検査目的の妨害となる夾雑物を取り除く手段として1幅広く活用されている。そしてこれらに使われているフィルターの材質は茶の酒過用のものと何ら変るところがなく,紙,布,化学繊維,金属網,素焼の磁器,その外にフェルト,ガラス繊維,石綿砂,近頃はミリポアフィルターのように特殊加工の合成樹脂製品も現れて,それぞれの目的に応じて使い分けられているが,最もポピュラーなのは炉紙であろう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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