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文献詳細

雑誌文献

臨床検査11巻6号

1967年06月発行

文献概要

研究

尿中蛋白の検査に関する研究—導尿,自然尿による蛋白及び沈渣所見の比較

著者: 鈴木兼五郎1 西川早苗1

所属機関: 1新宿赤十字産院検査部

ページ範囲:P.461 - P.462

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1.はじめに
 数年前より当院において尿の沈渣は,すべて導尿によって検査が行なわれてきた。このことに関してある看護婦は「忙しいのにどうしてこのような面倒なことをさせるのですか?導尿と自然尿では沈渣の有形成分にどの位の相違があるのですか?蛋白はどうですか?」というきわめて素朴な質問にあった。その時にどの程度に相違するのか数字をあげて説明することはできなかったが,これは非常に興味ある研究であると思い,看護婦の協力を得て検査を行なった。
 一般に婦人尿検査は通常診療にあたって自然尿を多く使用している。これは導尿における繁雑さを避けるために仕方なく行なわれている方法であって,これによる尿検査成績が正確さを欠くことはいうをまたない。今般私達は上記の目的により当院産婦人科患者における導尿ならびに自然尿の沈渣所見および蛋白定性(100例)について比較検討し,成績の大要を得たので大方の参考に供したい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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