icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査11巻7号

1967年07月発行

文献概要

入門講座 血清

補体結合反応

著者: 松橋直1

所属機関: 1東大医学部血清学

ページ範囲:P.511 - P.511

文献購入ページに移動
 前回に述べたように補体は,抗原と抗体とが抗原抗体反応を起こして抗原抗体複合物ができると,これに結合する性質がある。したがって,抗原と抗体とを反応させるとき補体を存在させておき,抗原抗体複合物に補体が結合したことを,感作赤血球を後から入れて溶血がおこるかどうかで知れば,抗原抗体反応がおこったことを見る有力な方法となる。この考えを実現したのがボルデー(Bordet 1901)で,後にワッセルマン(Wassermann 1904)が梅毒の血清学的検査法に応用したので有名になった,今日でももちいられている補体結合反応(Complement Fixation Test 略CFT)である。ビールスの血清学的反応の他,種々の抗原抗体反応系に応用されている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?