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検査室メモ
急がば廻れ鞭毛染色のコツ
著者: 広明竹雄1
所属機関: 1国立東京第一病院研究検査科
ページ範囲:P.516 - P.516
文献購入ページに移動臨床検査の分野においても,オートアナライザーやオートテクニコンを使用したり,加温または酵素を添加し化学反応を大幅に促進することによりて,能率をより良くし得る場合もあるが,その反面,細菌やウイルスの培養時間を短縮することはほとんど不可能に近い。つまり自然のリズムに逆らうことは無益に等しいのである。しかし,われわれは無意識にこの自然のテンポを無視して失敗し,無駄骨を折っている場合が意外に多いのではなかろうか。その好い例に鞭毛染色がある。成書をみると鞭毛染色法は箇条書きにされ,染色液の処方も懇切丁寧に述べられている。だが,いくら忠実に示された通りの手技を億どこしても,おそらく鞭毛は染まらないであろう。
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