文献詳細
技術解説
文献概要
昨今,嫌気性菌感染による致死や指肢の切断等が増加しつつある。この様な嫌気性菌感染症は早期菌体の発見による適切な処置をほどこすことが最良の予防手段であるにもかかわらず,病棟から嫌気性菌検索の依頼があっても,大病院をのぞいてはほとんどの細菌検査室がこれに応じたサービスをしていないのが現状である。
嫌気性培養法には,従来から物理学的酸素除去法,生物学的培養法及び化学的酸素吸収法等がある1)。いずれも真空ポンプ,ガス発生(交換)装置,ドラフトルーム等大がかりな設備や,実験動物の常時飼育又は取扱いの危険な黄燐を燃焼させるなど非常に煩雑な操作を要する。これが隆路となり,日常検査として嫌気性菌検査のサービスの拡張がはばまれている理由の一因であろう。
嫌気性培養法には,従来から物理学的酸素除去法,生物学的培養法及び化学的酸素吸収法等がある1)。いずれも真空ポンプ,ガス発生(交換)装置,ドラフトルーム等大がかりな設備や,実験動物の常時飼育又は取扱いの危険な黄燐を燃焼させるなど非常に煩雑な操作を要する。これが隆路となり,日常検査として嫌気性菌検査のサービスの拡張がはばまれている理由の一因であろう。
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