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文献詳細

雑誌文献

臨床検査12巻10号

1968年10月発行

文献概要

技術解説

Mycoplasma pneumoniae,肺炎ミコプラズマの補体結合反応

著者: 海老沢功1 北本治1 中村昭司1 佐藤民雄2

所属機関: 1東大医科研内科 2東京国税局市が谷診療所

ページ範囲:P.717 - P.720

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 Mycoplasma pneumoniae肺炎ミコブラスマ(Chanockら,1963)の肺炎病原体としての役割は,すでに米国をはじめ世界各国の研究者によって認められている。いわゆる原発性異型肺炎を含めた肺炎患者のうち,肺炎ミコプラズマによるものは,対象となった集団や検査方法によってかなりのひらきがあり,20%(Forsythら,1965),30-46%(Kingstonら,1961),より68%(Chanockら,1961)という数字が,米国の海軍初年兵について報告されている。一般市民の間では16%(Janssonら,1964),38%(Andrewsら,1965),50%(Cookら,1960)という数字が出ているが,医科研においてわれわれが集めている症例は,だいたい30%ぐらいである。この頻度は,他の既知のウイルスによるものよりはるかに多く,肺炎ミコプラズマの病原体としての重要性を如実に示すものである。
 さらにこの病原体による肺炎は,年間を通じほとんど常時経験されるので,臨床家にとって大事な疾患であると同時に,検査室においても,早晩,ルーチンの検査対象としなければならないものである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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