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文献詳細

雑誌文献

臨床検査12巻12号

1968年12月発行

文献概要

特集 血液検査の問題点

16 血液凝固測定の問題点・3—フィブリノーゲン定量法とその問題点

著者: 松岡松三1 水品輝夫1 渡部透1

所属機関: 1新潟大松岡内科

ページ範囲:P.962 - P.964

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 フィブリノーゲン定量の原理は,フィブリノーゲンがトロンビンで特異的にフィブリンとなり凝固すること,他の血漿蛋白よりも低い温度で熱凝固すること,容易に塩析されること,などを利用し分離したフィブリノーゲンを,乾燥して重量を測定し,あるいは分解して窒素量もしくはチロジン量を測定して定量するのである。フィブリノーゲンを塩析したり,加熱沈殿するのは比較的簡単であるが,他の蛋白がいっしょに塩析されたり,熱沈殿する恐れがあり不正確である。その他電気泳動法,免疫学的方法も報告されている。さらにフィブリノーゲン量がトロンビン時間に影響することを利用した半定量法1)をはじめ,トロンビンを加えたり2),加熱3),または塩析4)にて生じた混濁を比色する簡便法がある。
 トロンビンでフィブリノーゲンをフィブリンに転化させて測定する方法は,実際に生化学的活性を有するフィブリノーゲンを測定するので最も好ましい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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