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入門講座 細菌
指示薬の概念と細菌学領域におけるその利用についてⅠ
著者: 橋本雅一1
所属機関: 1東京医科歯科大学医学部微生物学教室
ページ範囲:P.197 - P.197
文献購入ページに移動1.指示薬(indicator)の概念
1)指示薬の種類
ある反応体系で,その化学的変化あるいは条件の変化と関連して,その色調を変える成分がふつう指示薬と呼ばれているものである。しかし,多くの反応系でその反応の変化の終末点を定量的に測定できる成分という意味では,もっと広い意味で使われていいはずであって,なにも化学反応だけに限って指示薬という言葉が使われる必要はない。たとえば,細菌毒素の定量に用いられたマウスにも,また血清学でよく用いられる補体結合反応に使われた感作赤血球にも,指示薬という言葉が用いられていいわけである。したがって,その測定の対象となる反応系によって,指示薬は次の三つに区別されてよかろうと思う。
1)指示薬の種類
ある反応体系で,その化学的変化あるいは条件の変化と関連して,その色調を変える成分がふつう指示薬と呼ばれているものである。しかし,多くの反応系でその反応の変化の終末点を定量的に測定できる成分という意味では,もっと広い意味で使われていいはずであって,なにも化学反応だけに限って指示薬という言葉が使われる必要はない。たとえば,細菌毒素の定量に用いられたマウスにも,また血清学でよく用いられる補体結合反応に使われた感作赤血球にも,指示薬という言葉が用いられていいわけである。したがって,その測定の対象となる反応系によって,指示薬は次の三つに区別されてよかろうと思う。
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