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螢光抗体法による淋菌検査
著者: 西浦常雄1 斉藤功1
所属機関: 1東京大学医学部付属病院分院泌尿器科
ページ範囲:P.300 - P.301
文献購入ページに移動最近,性病特に梅毒と淋疾の増加が世界的に注目されてきている。また淋菌と形態的に似たmimaによる尿道炎,ペニシリン抵抗株による非定型的症例の増加,症状のない女子淋疾の追求もゆるがせにできない問題となり,従来,慣例的に行われてきた診断方法の再検討と同時に,より迅速,かつ正確な淋疾の診断法の導入が要望されている。Coonsに始まる螢光抗体染色法は,その検出率の高いことと同時に同定もかねるという長所を有するため,近時,各種の感染症の診断に応用されているが,淋菌においてもDeacon, Danielsonらにより検討が加えられ,淋菌の莢膜抗原の存在,髄膜炎菌との共通抗原などの基礎的研究に応用,さらに臨床的にも無症状の女性患者の診断等にすぐれた成績をえている。ここに2〜3の臨床塗抹例につき紹介する。(詳細は技術解説の項参照)
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