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綜説
検査のための母集団のとらえ方
著者: 山本俊一1
所属機関: 1東京大学医学部保健学科
ページ範囲:P.311 - P.316
文献購入ページに移動はじめに
臨床検査を行なうということは,ある時点にある人からある材料をとり,そのある部分の中に,あるもの(物質または細胞,微生物)があるかどうか,もしあればどれだけの量かをある方法によって知ることである。
いまこのようにして一つの正確な情報(存在するかどうかや数値)が得られた場合,その数値だけでは,あまり意味がなく価値がないものであ.る。たとえばそれが正常値であるか異常値であるかの判断ができて,はじめてその数値が意味をもってくる。ところで,正常であるかどうかということは,同じ方法によって多数の同様な材料について検査がすでになされていなければならない。すなわち,ある材料に対しある方法によってすでに測定がなされ,その測定値の集まりについての情報があってはじめて各個の情報に対する判断が可能となる。
臨床検査を行なうということは,ある時点にある人からある材料をとり,そのある部分の中に,あるもの(物質または細胞,微生物)があるかどうか,もしあればどれだけの量かをある方法によって知ることである。
いまこのようにして一つの正確な情報(存在するかどうかや数値)が得られた場合,その数値だけでは,あまり意味がなく価値がないものであ.る。たとえばそれが正常値であるか異常値であるかの判断ができて,はじめてその数値が意味をもってくる。ところで,正常であるかどうかということは,同じ方法によって多数の同様な材料について検査がすでになされていなければならない。すなわち,ある材料に対しある方法によってすでに測定がなされ,その測定値の集まりについての情報があってはじめて各個の情報に対する判断が可能となる。
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