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講座 病理学総論(その3)
循環の病理—動脈系を中心として
著者: 渡辺恒彦1
所属機関: 1東京逓信病院病理
ページ範囲:P.344 - P.348
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循環系とはもちろん心臓を中心とした,動脈,毛細管,静脈からなる血管系と,これとは別に分布しているリンパ管系とをいうが,今回は血管系,特に動脈系を中心として,循環の病理の一部を扱ってみたい。ほんとうは循環器の中心である心臓を主として考えてみたいと思ったのであるが,たとえば心不全一つを扱うとしても,大へんな紙数を必要とするし,ものによっては各論にいれるべきものも数多く対象としなければならないので,心臓を中心とした話は今回はしばらくおいて,血管系特に動脈系を中心とした話をすすめることとした。片手落ちのようでもあるが,これも一つの試みである。巨大な循環系の多彩な動きの中から,動脈系の様相をとり出してながめてみるのも,個体の循環を理解する一つのよすがともなろうかと思う。
循環系とはもちろん心臓を中心とした,動脈,毛細管,静脈からなる血管系と,これとは別に分布しているリンパ管系とをいうが,今回は血管系,特に動脈系を中心として,循環の病理の一部を扱ってみたい。ほんとうは循環器の中心である心臓を主として考えてみたいと思ったのであるが,たとえば心不全一つを扱うとしても,大へんな紙数を必要とするし,ものによっては各論にいれるべきものも数多く対象としなければならないので,心臓を中心とした話は今回はしばらくおいて,血管系特に動脈系を中心とした話をすすめることとした。片手落ちのようでもあるが,これも一つの試みである。巨大な循環系の多彩な動きの中から,動脈系の様相をとり出してながめてみるのも,個体の循環を理解する一つのよすがともなろうかと思う。
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