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文献詳細

雑誌文献

臨床検査12巻6号

1968年06月発行

文献概要

技術解説

トランスアミナーゼ測定標準法

著者: 北村元仕12 中山年正13

所属機関: 1虎の門病院 2臨床生化学 3臨床生化学検査室

ページ範囲:P.398 - P.404

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はじめに
 トランスアミナーゼはアミノ基からα位のアミノ基をうばい,これをα-ケト酸に与えて別のアミノ酸をつくる酵素の総称である。アミノ酸の代謝と関連して広く各組織に分布し,種類も多いが臨床上もっとも頻用されるものはglutamic oxalacetic transaminase(GOT)およびglutamic pyruvic transaminase(GPT)の2種であって,それぞれ下記のアミノ基転移反応をつかさどっている。
 図省略
 GOTは心筋・肝・脳ににもっとも多量に存在し,骨格筋・腎・膵・脾などがこれについでいる。GPTも類似であるが肝・腎にとくに多い。両酵素とも健常時にはほとんど細胞内に局在し,細胞外液である血清中ではわずかの活性を示すにすぎない。組織が病的状態において変性ないし崩壊すれば,細胞中に高濃度で存在する酵素は血液中に遊出し,血清中の酵素活性が上昇する。血清中に遊出した酵素はそののちかなりの速度で消失することが知られているから,血清トランスアミナーゼの活性値はその時期における病変(組織細胞の崩壊の程度)をあらわすと考えて差支えない。GOTの上昇を臓器別に分類すれば表1のとおりである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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