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文献詳細

雑誌文献

臨床検査12巻6号

1968年06月発行

文献概要

入門講座 病理

顕微鏡の取り扱いについて

著者: 内海邦輔12

所属機関: 1国立東京第二病院 2研究検査科・病理

ページ範囲:P.430 - P.430

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 今回は光学顕微鏡の取り扱いについて述べる。顕微鏡の基本構造は,対物レンズ,鏡筒,接眼レンズおよび載物台である。対物レンズと接眼レンズは鏡筒の両側に装着されている。この際両レンズの中心が一直線上にあるよう組立てられている。載物台は鏡筒と適当な位置に固定されている。顕微鏡では,この両レンズの中心が一直線上にあることが最も大切であるので,これを狂わせるようなことはいっさい避けなければならない。顕微鏡を運搬したり,動かしたりするときはとくに慎重に行ない,落したり,机の角に打ち付けたりしないよう注意するのはこのためである。レンズ系が狂うと,顕微鏡の機能は0になってしまう。顕微鏡の鏡台が頑丈にでき『ているのはこのためである。最近の顕徴鏡は接眼レンズが双眼になったり,また対物レンズがレボルバーに4-5個装置されるようになっているが,これらの操作とくにレボルバーの回転は常に一定のカで静かに行なうようにしなければならない。光学顕徴鏡は染色した組織標本を透過してきた光をレンズで屈折し,組織の拡大像を得る仕組みであるから,光の透過を妨げることはいっさい防止しなければならない。組織切片をできるだけ薄く切ったり,ガラス板を清拭したりするのもこのためである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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