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文献詳細

雑誌文献

臨床検査13巻11号

1969年11月発行

文献概要

1ページの知識 生理

A-D変換とD-A変換

著者: 宇都宮敏男1

所属機関: 1東大・電子工学

ページ範囲:P.960 - P.960

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 温度,圧力,物体の速さ,イオン濃度などふつうの物理化学現象をあらわす変量は,本来時間に対して連続的に変化するものが多い.これらを電気信号に変換するには,たとえば熱電対や速度発電機などの装置により,実際の変量と全く相似的(つまり連続的)な電圧(あるいは電流)を作る.このような信号をアナログ信号(analog signal)という.
 一方,電子計算機などに加える信号は,一定時間間隔ごとに生じる数値符号の電圧(または電流)である.このような信号をディジタル信号(digital signal)という.計算機に物理量をデータとして加える場合,その間に人が介在すれば,アナログ信号によるメーターの振れを人が読んで数値化し,カードやテープに入れて計算機に加える.この場合,人はアナログ量を一定時間間隔でサンプリング(sampling)して,そのサンプル値を数値にする.つまりアナログ信号からディジタル信号に変換するわけである.A-D変換とは広義にはこのような動作を称する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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