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文献詳細

雑誌文献

臨床検査13巻2号

1969年02月発行

文献概要

グラフ

血液培養による染色体異常の検査

著者: 山田清美1

所属機関: 1東京医歯大遺伝病研究施設染色体研究室

ページ範囲:P.105 - P.110

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 組織培養の進歩により人間の染色体研究が盛んになって,これまでに多くの先天性疾患が染色体異常によることが明らかになった.また,流産胎児や死産児に染色体異常が高率に発見されることから,流死産の大きな原因となることも判明した.染色体は遺伝子の集合体であるので,その異常は患者の身体的異常や発育遅延,知能障害などを伴う場合が多く,臨床症状と密接な関連性をもっている.したがって,染色体分析は病気の発生原因の解明に役だつばかりではなく,先天性疾患の診断にも活用されている.染色体検査は一般に末梢血液の培養法が用いられ,Phytohemagglutinin (PHA)と呼ばれるインゲンマメの種子から抽出した物質を添加することによって,白血球の細胞分裂を誘起する.現在では,血液培養法や標本作製法は研究室により,いろいろと改良くふうがなされているが,基本的にはみな同じなので,以下私たちの研究室で行なっている方法を紹介する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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