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文献概要
主要疾患と臨床検査・2
肺疾患の臨床検査(2)
著者: 井村价雄1
所属機関: 1結核研究所付属療養所・外科
ページ範囲:P.134 - P.139
文献購入ページに移動肺機能と臨床検査の意義
肺疾患の臨床検査のうちで,肺機能検査は肺疾患の診断,その合併症,続発性肺疾患の有無や程度,治療効果ならびに予後の判定,機能的に限界線上にある患者の手術の適応決定,さらにリハビリテーションや身体障害の認定などのために行なわれる.
肺機能は,換気機能,肺循環機能,拡散の3つに大別する.換気機能は,胸壁と横隔膜の運動によって胸腔内圧と大気圧との間に圧差を生じ,これによって大気を肺胞内へ吸い込み,次いで肺胞の空気を体外へ送り出す作用をさすものである.したがって,胸壁や横隔膜などの運動障害を生ずる場合のほか,肋腔ないし肺内の貯液,無気肺,肺の弾性低下,粘性抵抗の増加,各部の気道狭窄,肺線維化,肺気腫などの肺内変化が生ずる場合には,換気障害が現われる.
肺疾患の臨床検査のうちで,肺機能検査は肺疾患の診断,その合併症,続発性肺疾患の有無や程度,治療効果ならびに予後の判定,機能的に限界線上にある患者の手術の適応決定,さらにリハビリテーションや身体障害の認定などのために行なわれる.
肺機能は,換気機能,肺循環機能,拡散の3つに大別する.換気機能は,胸壁と横隔膜の運動によって胸腔内圧と大気圧との間に圧差を生じ,これによって大気を肺胞内へ吸い込み,次いで肺胞の空気を体外へ送り出す作用をさすものである.したがって,胸壁や横隔膜などの運動障害を生ずる場合のほか,肋腔ないし肺内の貯液,無気肺,肺の弾性低下,粘性抵抗の増加,各部の気道狭窄,肺線維化,肺気腫などの肺内変化が生ずる場合には,換気障害が現われる.
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