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文献詳細

雑誌文献

臨床検査13巻2号

1969年02月発行

文献概要

1ページの知識 病理

組織の固定(2)

著者: 川井一男1

所属機関: 1国立大阪病院研究検査科

ページ範囲:P.153 - P.153

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 ホルマリン以外の水性固定液としては,重金属塩を含む液が一般に用いられる.
 クロム化合物は,タンパクのカルボキシル基やヒドロキシル基と結合しやすく,普通は中性あるいは弱酸性で使用される.重クロム酸カリウムが最も多く使われるが,細胞組織の黄染が起こるので,固定後の水洗をじゅうぶんに行なわなければならない.基本となる固定液はMüller液で,重クロム酸カリウムと硫酸ナトリウムを含んでいて,さらにホルマリンを加えたOrth液は血球などの細胞質顆粒を染め出す場合に使われ,Ciaccio液は脂肪染色に際して用いられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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