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文献詳細

雑誌文献

臨床検査13巻7号

1969年07月発行

文献概要

主要疾患と臨床検査・7

甲状腺疾患と臨床検査

著者: 伊藤国彦1

所属機関: 1伊藤病院

ページ範囲:P.581 - P.585

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甲状腺疾患について
 甲状腺疾患にさいして施行される臨床検査法を理解するためには,甲状腺の疾患の種類を知っておいた方がよいので,まずその概括を述べてみたい.
 甲状腺疾患は,甲状腺そのものに現われる変化すなわち器質的病変と,甲状腺機能の異常すなわち機能的病変の2つの面から考えなくてはならない.前者は甲状腺腫としてみとめられ,後者の機能的変化は,内分泌疾患に通有な機能亢進,正常,機能低下の3者に分けることができる.甲状腺疾患の分類を甲状腺腫と機能異常の2つの面よりみると表1のようになる.甲状腺腫はびまん性甲状腺腫と結節性甲状腺腫に分けることができる.びまん性とは甲状腺組織が一様に肥大増殖したもので,甲状腺の形状を保ったまま腫大している.結節性とは甲状腺内に発生した腫瘍であり,甲状腺の一部にいろいろな所見の腫瘤としてふれるようになる。したがってこの両者は同じく甲状腺腫と表現しているが,その成り立ちは全く異なっているのである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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