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文献詳細

雑誌文献

臨床検査14巻10号

1970年10月発行

文献概要

1ページの知識 血清

抗体の生物学

著者: 水谷昭夫1

所属機関: 1京府医大・臨床検査部

ページ範囲:P.989 - P.989

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生体防衛機構における抗体
 血清検査は本質的には抗原と抗体との反応を調べる手技である.抗体はもとより生体防衛機構上重大な意義をもつタンパクである.抗体を知るためには,その系統発生ともいうべきものを理解せねばならない.
 単細胞生物は食作用(phagocytosis)を行なう.この段階では,摂食,すなわち自己を積極的に維持することが,自己を消極的に防衛することと一致しているのである,ヒトにおいても,諸種の食細胞が,生体防衛の緒戦を担当している.このことはE. Heinlich Häckel流にいうならば,生体防衛機構に関しての系統発生(phylogenesis)と個体発生(ontogenesis)の不可分性を物語るひとつのエピソードといえよう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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