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文献詳細

雑誌文献

臨床検査14巻3号

1970年03月発行

文献概要

特集 巨赤芽球および巨赤芽球様細胞

抗白血病剤による巨赤芽球様細胞の出現

著者: 守田浩一1 岩永隆行1 入交清博1

所属機関: 1日大萩原内科

ページ範囲:P.223 - P.224

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巨赤芽球あるいは巨赤芽球様細胞は,悪性貧血,葉酸欠乏による巨赤芽球性貧血および赤白血病の際にみられるが,定形的でない場合には,判定の困難なこともしばしばある.細胞質と核構造の成熟の不一致が本細胞の特徴である.そのため本細胞の鑑別には,やはり正常の赤芽球系細胞の成熟段階における,細胞質と核構造との関連を熟知していることが必要である.
最近,抗白血病剤であるサイトシン・アラビノシッド(CA)を投与すると,骨髄中に巨芽球様細胞が高率に出現することが知られている.ここに示した写真は,いずれも急性骨髄性白血病をCA治療中にみられた巨赤芽球様細胞で,その他CAの影響で変形した白血病細胞,過分葉した好中球などを示した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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