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文献詳細

雑誌文献

臨床検査14巻4号

1970年04月発行

文献概要

グラフ

生化学検査と水の管理

著者: 小野弘毅1

所属機関: 1東京・虎の門病院臨床生化学検査部

ページ範囲:P.367 - P.374

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はじめに
 一般に言われる"純水"とは,"不純物を取り除いた水"のことであるが,完全に水から不純物を取り去ることは不可能に近い,したがって単に純水といっても,種種の精製段階のものがあるわけで,最近では"精製水"(Purified water)という語を用いて完全に純粋な水(純水,すなわち化学種としてのH2O)と区別している.
 ふつう,固体の試薬は水に溶解し,水溶液として用い,液体の試薬も稀釈して用いることが多い.したがって溶媒,稀釈剤としての水は,なるべく純粋なものでなければならない.生化学検査室においても,井戸水や水道水をそのまま使用できることは少ない.検査室では取り扱う検査項目が多く,不純物質が反応系に及ぼす影響が一様でないので,個々の検査に応じて,不純物の許容量,すなわちどの程度の純度が要求されるかを知ったうえで検査にかかる必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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