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文献詳細

雑誌文献

臨床検査14巻6号

1970年06月発行

文献概要

1ページの知識 病理

薄切への準備

著者: 和田昭1

所属機関: 1大阪府立成人病センター病理検査科

ページ範囲:P.573 - P.573

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1.台木への接着
 前回,板チョコを割る要領で個々のパラフィンブロックに分けると述べたが,この際プロッグの形をできるかぎり面が長方形になるようにしておくと,連続切片を作るときに,切片同志が密接してきれいにできあがる.台木に接着させるにはまずパラフィンの小片を台木表面にのせ,熱したスパーテルで溶かしてブロックをとりつけるが,その場合スパーテルの上にブロックを軽く置き,スパーテルを抜きとると同時にブロックを押しつけるようにすると固く接着できる.ブロックの周囲をなでつけてパラフィンを溶かしておくと一層はがれにくいうえ,形を整えることもできるのでよい.台木の新しいのを使うときは,十分なパラフィンでつけるようにしないと,薄切中にポロリとはがれてしまうことがある.
 台木には木,金属,エボナイト製のものなどがあるが,パラフィンブロックには木を用いるのが普通である.朴,樫など硬い材質のものがよい.新しい台木は使用前に炭酸ソーダ液で数時間煮て樹脂をとり去って,よく洗ったのち乾燥して用いるのがよい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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