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文献詳細

雑誌文献

臨床検査14巻7号

1970年07月発行

文献概要

ひろば

一発勝負の危険と,自他ともに納得のいく成績値

著者: 中西寛治1

所属機関: 1鹿児島・国立志布志療養所研究検査科

ページ範囲:P.714 - P.714

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 臨床検査は検査件数の上昇と検査法の改良がすすむにつれ,年々量と幅の増加によって,忙しさの一途をたどっている.しかし,忙しさの美名にかくれて成績値の検討をおろそかにし,出た数値のみに固執して成績随を提出するのは,たいへん危険であり,また,技術者でなく1個の機械のようになってしまう.
 1947年アメリカで,同一血液を各病院検査室に広配布し検討したところ,憂うべき分散を示した.これがきっかけでか,日本臨床病理学会や日本衛生検査技師会も,数回にわたり上記のような検討された結果,アメリカと同様異常なバラツキを示していることは,諸兄もよくご承知のことであります.また,各県単位でも同様なこころみがなされ,同じような結果を見るとき,器械・器具の相違,テクニック,試料の配付時などの検討をすれば,このようなバラツキが出るのはやむおえないと,ややもすれば考えたくなり,いわゆる耐性化していく現状ではなかろうか.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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