文献詳細
文献概要
カラーグラフ
ウイルス性疾患にみられる封入体
著者: 三杉和章1
所属機関: 1神奈川県立こども医療センター検査科
ページ範囲:P.950 - P.951
文献購入ページに移動ある種のウイルス性疾患では特徴的な封入体が,細胞の特定の場所に出現する.封入体の大部分はウイルス粒子の集合したものであり,病理診断の有力な手がかりとなる.細胞質内に出現する封入体を細胞質内封入体と呼び,ワクシニア,狂犬病,伝染性イボなどにみられる.核内に出現するものを核内封入体と呼び,単純ヘルペス,水痘症,巨大細胞封入体症,アデノウイルス感染症などにみられる.その他,ハシカなどでは巨細胞が出現し,天然痘,黄熱病,ジステンパーなどでは核内,細胞質内の両方に封入体がみられることがある.
掲載誌情報