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文献詳細

雑誌文献

臨床検査15巻10号

1971年10月発行

文献概要

総説

染色体異常症

著者: 津田克也1

所属機関: 1愛知県心身障害者コロニー中央病院小児内科

ページ範囲:P.969 - P.975

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 人類の染色体の研究はすでに19世紀の終わりごろより始められていた.組織培養法の開発によって,人類の染色体数が46であると発表されたのは,1956年TjioとLevanによってであり,1959年Lejeuneらによりダウン(Down)症候群が最初の染色体異常による先天性疾患として確立された.1960年,Moorhead1)らにより末梢血液培養法が報告され,いっそう染色体研究が容易となり,オートラジオグラフィー法の技術開発と相まって,数多くの先天異常が染色体異常によるものであることがわかってきた.
 染色体異常の頻度は松永の表2)によると,新生児1000人あたり約5人になる.既知のモザイク(mosaic),新しい症候群などを考えればさらに多いと予想され,自然流産個体に染色体異常が高率に認められることより,胎児初期では予想外に多く出現すると考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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