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Senior Course 生化学
血中インスリンのラジオイムノアッセイ
著者: 石戸谷豊1
所属機関: 1東北大・中検
ページ範囲:P.1041 - P.1041
文献購入ページに移動 糖尿病は血中インスリン(以下「イ」)量の絶対的あるいは相対的欠乏によるとされている.比較的最近までは,この血中「イ」量の分泌機能は血糖の変動の面からのみ推測されてきた.しかし血糖には多くの内部調節機構があるため,「イ」分泌機能の実体を把握することができない欠点があった.またin vivo「イ」bioassay, in vitro「イ」bioassayはいずれも「イ」および「イ」以外のホルモン,すなわちInsulin like activityを測定しているわけであり,またルーチン検査として取り入れるにはきわめて煩雑であった.したがってすぐれた血中「イ」量測定法の確立は,糖尿病研究者の長年の課題であったわけである.
1960年Yalow and Bersonが放射性ヨードをラベルした「イ」と「イ」抗体を使って,血中「イ」のいわゆるラジオイムノアッセイにはじめて成功し,糖尿病をはじめとする各種内分泌疾患の研究に一大進歩をもたらした.現在では,測定法の簡便なことで,すでに研究者の手からはなれて一般検査室の検査法となってきている.
1960年Yalow and Bersonが放射性ヨードをラベルした「イ」と「イ」抗体を使って,血中「イ」のいわゆるラジオイムノアッセイにはじめて成功し,糖尿病をはじめとする各種内分泌疾患の研究に一大進歩をもたらした.現在では,測定法の簡便なことで,すでに研究者の手からはなれて一般検査室の検査法となってきている.
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