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文献詳細

雑誌文献

臨床検査15巻10号

1971年10月発行

文献概要

Senior Course 細菌

ヘモフィールスの検査

著者: 永井龍夫1

所属機関: 1札医大・中検

ページ範囲:P.1044 - P.1044

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 ヘモフィールス(Hemophilus)は慢性気管支炎,肺炎などの呼吸器感染症の検査材料(主として喀痰)から検出される菌種で,その発育増殖にX因子およびV因子と呼ばれる発育因子の,いずれか一方または両方を必要とする.これらの因子は血色素中に豊富に含まれており,X因子はヘミン,V因子はNAD(Nicotinamide Adenine Dinucleotide)とその本態も明らかになっている.
 検査材料からのヘモフィールスの分離にはチョコレートカンテン培地が使用される.チョコレートカンテンは加熱溶解したカンテン培地の温度が高い(80℃-90℃)うちに血液を加えて作るもので,熱のために血液がチョコレート色を呈するところからその名がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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