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文献詳細

雑誌文献

臨床検査15巻11号

1971年11月発行

文献概要

Senior Course 血清

ABO式新生児溶血性疾患の診断(2)

著者: 村上省三1

所属機関: 1東女医大・輸血部

ページ範囲:P.1151 - P.1151

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2.妊娠中の検査(つづき)
 前号に述べたように抗AP溶血素が陽性のときは,さらにAx血球の5%液と母血清とを等量に加え,室温に30秒おいたのち,1500rpm 30秒遠心して凝集の有無を検査する.もし胎児が障害を受けていれば陽性となる.わが国ではBx血球も入手可能であるので,試みてみるのもよかろう.
 さて,抗AP溶血素もAx血球の凝集も陽性であれば,ABO式の溶血性疾患の疑いは十分であるが,どの程度の障害を受けているかは,定量的に検査してみなければわからない.その1つとして母血清を等量のAP血球で吸収した前後で,A1やB血球に対する抗体価の変動をみて判定する方法がある.母血清を倍数稀釈した場合,その差が2管以下なら,障害はまずなく,3-4管なら中等度に,5管以上の差が認められれば交換輸血を必要とする程度だとしている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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