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文献詳細

雑誌文献

臨床検査15巻12号

1971年12月発行

文献概要

特集 酵素検査法 生化学

トリプシン Trypsin/キモトリプシン Chymotrypsin

著者: 松村義寛1

所属機関: 1東女医大・生化学

ページ範囲:P.1244 - P.1245

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いとぐち
 膵の腺細胞は消化酵素の大群を分泌している.タンパクに対してトリプシノーゲン,キモトリプシノーゲンAおよびB,アミノペプチダーゼ,糖質に対してアミラーゼ,脂質にリパーぜ,核酸にリボヌクレアーゼなどというように多種多様のものがある.これらが膵の疾患に伴って血中に増量することになるので,アミラーゼ,リパーゼについてはすでに診断的意義が確立されているが,トリプシン,キモトリプシンについて血液を試料としての測定は必ずしも意義が評価されていない.おそらくはタンパク分解に対する防衛機構としてのトリプシン阻害体が産生されることにより,血中トリプシンと結合するためであろうと推定されている.
 したがってむしろ,血中トリプシン阻害体量を測定する試みや,トリプシン酵素分子そのものを免疫血清反応を応用することで測定しようという企てもある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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