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文献詳細

雑誌文献

臨床検査15巻12号

1971年12月発行

文献概要

特集 酵素検査法 病理

ドーパオキシダーゼ DOPA oxidase/チロジナーゼ Tyrosillase

著者: 安田健次郎1

所属機関: 1北里大解剖

ページ範囲:P.1316 - P.1318

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DOPAオキシダーゼとチロニダーゼ
 DOPAオキシダーゼはDOPAすなわちジハイドロオキシフェニールアラニンに作用してこれを酸化し,メラニンの形成に関与する酵素である.
 しかしながら本酵素はチロニダーゼとの関係がきわめて複雑である.歴史的にみると,最初に本酵素の存在を報告したのはBloch(1917)である.彼はDOPAを基質として組織化学的研究を行ない,黒褐色の色素すなわちメラニンの形成を認め,哺乳動物の皮膚の特定の細胞(メラニン芽細胞:melanoblast)の細胞形質内にDOPAオキシダーゼがあることを報告し,メラニン形成はチロジンからではなくDOPAが酸化されて行なわれるものであると推論した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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