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細胞染色機構と細胞形態をめぐる諸問題—特にクロマチンの形態について
著者: 山田喬1 天野実2
所属機関: 1国立がんセンター病理部実験病理研究室 2国立がんセンター生物部
ページ範囲:P.1408 - P.1418
文献購入ページに移動古くから用いられ,しかもそれが日常のルーチン・ワークのなかで慣用されている方法は,案外その方法自体の原理に興味をもたれることは少ない.特に細胞の染色法は,その多くが経験の蓄積により開発されたものであるから,一見細胞形態の読みと染色原理とは何の関係もないような感じがある.
しかしよく考えてみると,日常の剥離細胞診断における細胞形態の判定には,実はこの固定・染色に基づいた人工的な修飾により,判定の誤りを生ずる場合が少なからずあることを見のがすわけにはゆかない12).
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