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文献詳細

雑誌文献

臨床検査15巻3号

1971年03月発行

文献概要

技術解説

ミリポア・メンブラン・フィルターの使い方

著者: 徳永淳三1

所属機関: 1日本ミリポア・リミテッド技術営業部

ページ範囲:P.245 - P.249

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ミリポア・メンブラン・フィルターと‘Depth’フィルター
 ミリポア・メンブラン・フィルターは,セルローズの混合エステルその他の材質からなる薄膜(厚さ150μm)に無数の微細孔があけられたものである,その孔径は‘絶対的’であり,孔径より大きい粒子・微生物はすべて表面に捕集され絶対に通過しない.セルローズ濾紙,アスベストなどは‘Depth’フィルターと呼ばれ,繊維などを圧縮その他の処理により固めたもので,粒子,微生物は不規則な落ち込みや付着により,フィルター表面だけでなく内部においても捕集される.その構造から考えても明らかなごとく,depthフィルターの孔径はあくまで名目上(Nominal)の孔径であり,その名目上の孔径より大きい粒子,微生物の通過を許す可能性は常に存在する.メンブラン・フィルターは孔径以上の粒子,微生物をすべて表面に捕集し,また屈折率の同一な液体(キシレンや油浸用オイル)により透明にできるので,捕集物の検鏡が容易である.以上の理由からミリポア・メンブラン・フィルターは微生物分析に使用すると便利である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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