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文献詳細

雑誌文献

臨床検査15巻4号

1971年04月発行

総説

野兎病の最近の知見

著者: 大原甞一郎1

所属機関: 1大原綜合病院

ページ範囲:P.337 - P.341

文献概要

野兎病とは
 野兎病菌によって起こる急性熱性疾患で,菌の侵入した部位によっていろいろな病型がある.日本の例では患者の腋窩や肘リンパ節がはれてくるリンパ節型野兎病が最も多く,急激な眼症状とともに耳前リンパ節や頸部リンパ節がはれてくる眼リンパ節型,口腔粘膜や扁桃に浅い潰瘍を作り,頸部リンパ節のはれてくる扁桃リンパ節型がまれに見られる.
 感染様式は,へい死野兎に触れたり,弱っている野兎を捕えて剥皮・料理したり,生煮えの肉を食べたりしてかかる接触経皮感染や経粘膜感染が多い.常在流行地の東北六県のほか,千葉,新潟,静岡などの山野にいるノウサギは,褐色のものでも白色のものでも2%ぐらいは菌をもっている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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