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研究
新生児の超微量血糖測定の検討
著者: 船津多賀子1 山下文雄1 林真夫1 伊藤佑士1 津川信1 高崎好生1 小池茂之1 吉浦千尋1 水本隆章2 山崎晴一朗2 久納恒子3 井手速見3 松山文子3 内田節子3 庄山佳子3 平田英子3
所属機関: 1久留米大小児科 2久留米大中検 3聖マリア病院
ページ範囲:P.374 - P.379
文献購入ページに移動近年脳障害を残す重要な原因の1つに新生児の低血糖症が注目をあびている1-3,12-21).それに伴って診断の基準となる新生児の血糖測定法が問題となってきた1,2,19,20).これまで還元力によるHagedorn-Jansen法,Nelson-Somogyi法,百瀬法があるが,最近は直接法であるオルト・アミノビフェニール法6,24,25),O—トルイジン法6),O—トルイジンホウ酸法4,6),簡易法としてDextrostixなどの有用性が認識され超微量法も検討されている7).しかし新生児の血液は一般小児や成人と比べ多くの違った点があり(表1),血糖測定にあたっては特別の配慮が必要となる.現在新生児の血糖測定としては,グルコース・オキシダーゼ法(G-Oxyd.法と略す)が国際的な標準法として用いられているが1,2,19,20),われわれはG-Oxyd.法の超微量法と新しく佐々木匡秀によって改良考案されたO—トルイジンホウ酸法4)(O—TB法と略す〉の新生児用超徴量法の比較を行ない,いくつかの問題点を検討したのでここに報告する.
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