臨床検査15巻5号

1971年05月発行

研究

アゾスティックの洗浄液についての検討

著者： 岡田尚武¹ 田中良枝¹ 山下八王子¹

所属機関： ¹大阪府立病院研究検査科

ページ範囲：P.494 - P.496

緒言
　アゾスティックの洗浄液としては，水を用いるのが普通であるが，退色がすみやかであるので，1,2秒間で洗浄し，洗浄後5秒以内に比色しなげればならないとされている．このような短時間内に比色しうるようになるには，かなり熟練を必要とするので，未熟練者が行なうとかなりの低値に判定し，正確度が悪い．
　われわれはアゾスティックの洗浄液を水以外のものに変えることにより，退色を抑制し，比色を安定化しうるのではないかと考え，種々の溶液について試みた結果，50％程度のグリセリン溶液でほぼ満足しうる結果を得たので報告する．