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重金属の組織化学(1)—その検出法
著者: 前田隆英1 伊原信夫1
所属機関: 1関西医大・病理
ページ範囲:P.552 - P.558
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化学的にいわゆる重金属と称する元素はおよそ35種類*1)以上にも及ぶが,われわれの身近にあって,明らかに生体の機能に影響を及ぼしているとみなされるもの,あるいは組織化学*2)的検索の対象となりうるものは現在のところそれほど多くない.
組織化学的にこれらの重金属の検出を行なおうとする際の主要なねらいは,どの物質がどの部位(組織か細胞の)に存在し,または沈着しているかをみきわめることにおかねる.‘どれくらい’という量を認識するための鋭敏性は方法論的な制約があって,生化学的検出法に劣る場合が多い.しかし,臓器や組織全体としての含有量は微量であっても,局部的に(たとえばある特定の細胞内に)ある程度以上の含有量がみられる場合には,組織化学的証明法は大きな力を発揮する.
化学的にいわゆる重金属と称する元素はおよそ35種類*1)以上にも及ぶが,われわれの身近にあって,明らかに生体の機能に影響を及ぼしているとみなされるもの,あるいは組織化学*2)的検索の対象となりうるものは現在のところそれほど多くない.
組織化学的にこれらの重金属の検出を行なおうとする際の主要なねらいは,どの物質がどの部位(組織か細胞の)に存在し,または沈着しているかをみきわめることにおかねる.‘どれくらい’という量を認識するための鋭敏性は方法論的な制約があって,生化学的検出法に劣る場合が多い.しかし,臓器や組織全体としての含有量は微量であっても,局部的に(たとえばある特定の細胞内に)ある程度以上の含有量がみられる場合には,組織化学的証明法は大きな力を発揮する.
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