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Dade社凝固因子測定試薬(第II,V,VII,VIII,IX,X)および欠乏凝固因子同定試薬の使用経験
著者: 木村寿之1 川村秀子1 黒川一郎1 矢口慧2 福原啓之2 佐々木鉄人2 深瀬定子2 後藤光雄3
所属機関: 1札幌医大病院中央検査部 2国立西札幌病院研究検査科 3後藤病院
ページ範囲:P.1144 - P.1148
文献購入ページに移動凝固因子の個々を独立して測定し安定した値を得ることは,フィブリノゲン,Caイオンなどを除きまだかなり繁雑である.基準となるべき方法が一定しないことと標準物質がないことが何よりの原因であるが,測定に必要な試薬を患者から求めなければならなかったり,手製しなければならないことがいっそう測定値の不統一をまねいていると思われる.測定試薬,標準物質の一定のものが得られ,管理を一様の規準のもとにおいて検討を行なえば,測定値の正確度,精度はかなり向上するといえよう.
著者らはたまたまDade凝固因子測定試薬の検討を行なう機会に恵まれた.この原理は測定すべき凝固因子のみが高度に欠乏している血漿と,一定度に希釈した被検検体を混じて反応させ,その凝固時間から当該凝固因子の活性値を測定することにあり,このようなくふうは試薬の力価が一定していることから,測定精度の向上に果たす役割は大きいといえる.今回検討した試薬の種類,量に限りがあり,また手技のつたなさもあって十分とはいえないが,現在まで得られた成績をまとめて報告する.
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