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特集 輸血業務と臨床検査
輸血とその法的解釈
著者: 野田金次郎1
所属機関: 1信州大・法医学
ページ範囲:P.1352 - P.1359
文献購入ページに移動 医学とはという問いかけに対してまず考えておきたい.
医学の分野で行なわれていることは,応用生物学の範疇に属する問題である.ただその対象が自分自身の属している社会の集団の一員であり,その健康管理をするということ,つまり自分と同属の人間を管理するという点のみが,応用生物学とはまったく異なった重要な点であり,この点が科学の1分科として医学が独立している,たった1つの論拠であると同時に,医学関係者たる者だれもが,まず十分のうえにも十分なこの点の認識をもつのが必須の前提条件であることを肝銘すべきである.
医学の分野で行なわれていることは,応用生物学の範疇に属する問題である.ただその対象が自分自身の属している社会の集団の一員であり,その健康管理をするということ,つまり自分と同属の人間を管理するという点のみが,応用生物学とはまったく異なった重要な点であり,この点が科学の1分科として医学が独立している,たった1つの論拠であると同時に,医学関係者たる者だれもが,まず十分のうえにも十分なこの点の認識をもつのが必須の前提条件であることを肝銘すべきである.
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