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文献詳細

雑誌文献

臨床検査16巻2号

1972年02月発行

文献概要

ME機器の安全対策・2

IEC国際安全規格

著者: 竹村靖彦1

所属機関: 1ME安全対策研究会 2東芝玉川工場超音波開発部

ページ範囲:P.158 - P.163

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 前回の対話の中から,われわれは日常の検査の中にも思いがけぬ危険がいっばいあることを知ったと思う.わが国においても急速に発展した工業を中心とした経済発展の中に,すでに承知のように,公害の問題がクローズアップされ,国民の健康,ときにはその生命の存在すら危ぶまれてきている.同様に本来疾病の診断,治療を目的とした医用電気機器が,その使用環境や,機器の欠陥,使用上の不注意から,取り返しのつかぬ事故を起こすことは,悲しい現実といわなければならぬ.
 これを周到な計画と,綿密な準備と,万全の注意によって未然に防ぐことは,われわれ医療従事者にとっては至上の義務である.ややもすると技術の発展に目をうばわれて,人間の生命に対する心がまえがわれわれに欠けているともいわれている現在,その立ち遅れが目だっていることは大きな問題である.そこで今回は安全対策に対する各国の関係者の基本的考え方を紹介する.ここでは,約3年ほど前から,各国の総合的な意見の討論が活発になされ,安全に対する各国のこれまでの研究,調査の中から‘IEC国際安全規格’が生まれ,1972年春までには成文化される見とおしが確実となってきたので,これをさしせまった世界の総意と考えて,その国際安全規格の底を流れる,基本姿勢その安全に対する基本的考え方などを紹介する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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