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文献詳細

雑誌文献

臨床検査16巻2号

1972年02月発行

文献概要

Senior Course 生化学

色素結合法による血清アルブミンの定量とその際の変色機構

著者: 坂岸良克1

所属機関: 1東京医歯大・中検

ページ範囲:P.219 - P.219

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 アルブミンを血清の他のタンパク分画から分離することは電気泳動法,カラムクロマトグラフィーによってかなり確実に実施することができる.アルブミンに興味をいだく人びとは,その構造を決めるため精製した血清アルブミン標品のアミノ酸組成を調べたりしているが,同時にアセチル化を行なったり,色素などを結合させて立体的構造も追求している.
 臨床化学者にとっての切実な問題は,むしろ血清のままでアルブミンを定量することである.種々の物質を運搬し,保護膠質作用を及ぼし,血液の浸透圧を保つアルブミンは,臨床化学検査のうちでもかなり重要な項目であることはまちがいない.しかし,セルロースアセテート膜などで泳動分離しても染色方法によるかぎり,それぞれの分画の色素結合能が異なるので,定量法として十分なものとは見なせない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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