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文献詳細

雑誌文献

臨床検査16巻2号

1972年02月発行

文献概要

Senior Course 血液

血小板粘着能

著者: 安永幸二郎1

所属機関: 1京大・第1内科

ページ範囲:P.220 - P.220

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 血小板粘着能は止血,凝固機序の解明にも重要な意義があるが,凝固亢進ないし血栓傾向を知るための資料も提供する.血小板の粘着は血小板が異物面に接したときに生ずるもので,凝集は血小板相互の集塊形成をいうが,凝集にも粘着が加味されるから,厳密な区別は困難であるが,両者の機序は若干異なるものであり,臨床上両者に介離がみられることもあるから,別に検査するほうがよい.
 血小板粘着能のin vitroの測定は,フラスコ回転法(Wright法),ガラス繊維法(Moolten法,Vroman法),ガラスフィルター法(田中法),ガラス粒子法(Hellem法,O'Brien法,Salzman法)などがあるが,このうちSalzman法は,測定血液に抗凝固剤が加えてなく方法も簡単で,測定成績も再現性に富み推奨される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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