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Micro-nephelometerを使用して青年男子の血清トリグリセライド量の検討
著者: 斎藤富樹1 佐藤正之1 三谷善一郎1 山本英作1 船水孝介1 野村晃1 山内孜允1 馬場浩作1 田中繁1
所属機関: 1航空自衛隊岐阜病院検査研究課
ページ範囲:P.424 - P.427
文献購入ページに移動血清トリグリセライド量(以下TGと略す)の測定は動脈硬化症,糖尿病,心筋硬塞,ネフローゼ症候群,甲状腺機能低下症,肝疾患などの診断,治療とその病態の解明に欠くべからざる重要なものである.TGは化学的な特異性に乏しいため定量法の開発が遅れ,従来までは不正確な間接法で測定されてきた.近年になりようやくVan Handelらによって化学的定量法が確立され,さらにその方法に改良が加えられ今やルーチンとなってきたが,操作方法はいまだにかなり繁雑で時間と熟練を要し,測定の必要性については論をまたないところであるが難点はまぬがれない.
リポタンパク粒子の散乱強度(light-scattering intensity)の測定から血清TG濃度が求めうることに着目したThorpらは,1966年,微量な光の散乱を測定できるMicro-nephelometerの開発とともに,ミクロフィルター濾過操作の導入,すなわち外因性の乳糜脂粒(Chylomicron)を除去することによって,血清TGを特異的にかつ簡単に定量できる方法を確立した.仁科らはScientific Furnishings社のThorp Micro-nephelometerを使用した成績を発表している.私たちはさらに新しく開発された日本商事株式会社のMicro-nephelometerを用いて検討したので報告する.
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