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文献詳細

雑誌文献

臨床検査16巻4号

1972年04月発行

文献概要

Senior Course 血液

血小板凝集能

著者: 安永幸二郎1

所属機関: 1京大・第1内科

ページ範囲:P.444 - P.444

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 血小板が異物面に付着するのが粘着であるのに対し,血小板が相互に付着するのは凝集であって,いずれも血小板のきわめて重要な理学的機能に属する.止血血栓の形成にナマの血小板が必要なのは,これらの機能はナマの血小板でしか得られないからである.血小板の凝集能は粘着能と通常平行するものであるが,時には解離を示すこともあり,血小板機能を精細に調べる場合には両者は別々に測定することが望ましい.
 血小板凝集能の測定には通常BornおよびO'Brienの方法に従って,多血小板血漿(PRP)に一定濃度のADPを加えて攪拌し,凝集によって生ずる光学密度の低下,すなわち透過性の増大をみることが行なわれる.この凝集の程度はPRPの血小板数,添加ADPの濃度,攪拌速度,測定温度など種々の条件によって左右される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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