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文献詳細

雑誌文献

臨床検査16巻5号

1972年05月発行

文献概要

技術解説

免疫グロブリンの定量法

著者: 臼井美津子1

所属機関: 1東大医科研アレルギー学研究部

ページ範囲:P.471 - P.478

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 電気泳動法によって血漿タンパクが5つの分画に分けられ,抗体活性は最も易動度の遅いγ-グロブリンと名づけられた分画にあることが明らかにされたのは1939年である.その後,物理化学的および免疫学的なタンパク分析法が次々と考案開発されてくると,抗体活性をもつタンパクは,その物理学的な性質についても抗原構造の点からみても,非常に不均一なものの集りであることが明らかにされてきた.
 抗体活性をもつタンパクおよびそれと抗原性の類似するタンパクをも含めた一群のタンパクを,今日では免疫グロブリンと呼んでいる.そして免疫グロブリンはその分子の抗原構造によって少なくとも5つのクラスに分けられ,それぞれにIgG(γG),IgA(γA),IgM(γM),IgD(γD),およびIgE(γE)と名づけられた.免疫反応に関与するグロブリンとして統一されてとらえられてはいるものの,その生物学的活性はクラスによっても異なり,さらにサブクラスによっても異なっている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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