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研究
全自動血球計器数の検討
著者: 泉口康幸1 奈須守正1 高島琴江1 原宏2
所属機関: 1大阪血清微生物研究所 2阪大第1内科
ページ範囲:P.519 - P.523
文献購入ページに移動血球計数面においても精度管理の必要性が叫ばれるようになるとともに,血球計数器および希釈装置の自動化の必要性が痛感されるようになった1-3).測定者による個人誤差をなくし,精度管理を容易にする点のみならず,増加する検体を処理するにも血球計数の全自動化が有利なのは当然といえよう.現在,全自動血球計数器としてSMA-4A(Technicon社,図1)およびコールター・カウンターモデルS(Coulter Electronics社,Model Sと略す,図2)がわが国では使用されている.SMA-4Aについてはすでに報告したが,今回は新たに導入したModel Sの機能を検討するとともにSMA-4Aと比較検討した.
Model Sは抗凝固剤を加えた血液1.2mlを検体とし,白血球数(WBCと略す),赤血球数(RBCと略す),血色素量(Hgbと略す),平均赤血球容積(MCVと略す)を測定し,これらの成績から赤血球容積(Hctと略す),平均赤血球血色素量(MCHと略す),平均赤血球血色素濃度(MCHCと略す)を求め,これらがプリントされる.WBCとHgbは等張の希釈液Isoton(Model S用希釈液)にて1:224倍に希釈され,Iysing S(Model S用の溶血剤Hgb測定用試薬)を加えて251倍に希釈され測定される.RBCとMCVは1:50000に希釈され,従来のコールター・カウンターと同様5-7)に測定される(図3).Model Sは44.7μlの血液をlsotonにて1:225に希釈したのちに測定できる2次吸引器がある.SMA-4Aの測定原理,測定方法については従来の報告を参照されたい.なお以下の実験において‘抗凝固剤の検討’以外はEDTA-2Kを抗凝固剤として用いた.
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