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文献詳細

雑誌文献

臨床検査16巻8号

1972年08月発行

文献概要

技術解説

エリスロン(赤血球系)細胞の形態学

著者: 野村武夫1

所属機関: 1東京医歯大・第1内科

ページ範囲:P.807 - P.814

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 エリスロン(erythron)とは,‘血管内を流れる赤血球およびこれのもとになる骨髄中の細胞によって構成される組織’と定義される概念である1).すなわち,赤血球および赤芽球を一括して組織とみなすわけであり,赤血球と赤芽球の機能的なつながりを強調するのに便利な用語である(図1).
 エリスロンは被検材料を容易に入手できるという特徴があり,したがって,血液疾患に限らず種々の病態において,形態学的にどのような変化を生じるかがよく知られている.ここでは,エリスロンに属する細胞の形態学についての解説が主旨であるが,まず,エリスロンの最終産物となっている赤血球が製造されるまでの過程に言及しておくことにする.このような知識は,形態学に対する理解を深め,また,興味をいっそう増すのに役だつと考えるからである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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