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文献詳細

雑誌文献

臨床検査16巻8号

1972年08月発行

文献概要

論壇

臨床検査技師の卒後教育

著者: 小林種一1

所属機関: 1国立大阪病院

ページ範囲:P.852 - P.853

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 臨床検査技師学校における3年間は,検査技術の理論と実際についての概要の教育を受けたにすぎない.ことに臨床病理といえば,微生物学,血清学,血液学,病理学,寄生虫学,生化学,生理学とその範囲が広く,そのうちの一部門の検査技術をマスターするとしても,かなりの期間実地修練を必要とするものばかりである.また今日の技術者に求められているのは,単に日常検査を行なうだけでなく,理論をしっかり身につけたTechnologistとなることである.
 このような社会の要望にこたえるためには,少なくとも卒業直後の5年間を,自らも実技のトレーニング期間であると自覚して,きびしい試練にも堪え,積極的に幅広く勉学する気持をもってほしいのである.この5年間を充実した勉学の日々を続けることのできた人は,将来もすぐれた中堅技師として斯道を進みつづけることを信ずるのである.また新卒技師の受け入れ施設においては,十分に技術習得のできる場を提供すべきである.もし技術指導を行なうことの無理な施設であれば,一定期間,リーダーのいる施設に委託して技術研修を受けさせる必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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