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臨床検査の問題点・47
臨床酵素の考え方—Al-P,GOT,GPT,LDHを中心に
著者: 坂岸良克1 柳沢勉2 牧田秀子3
所属機関: 1埼玉医大生化学 2東京警察病院中検(生化学) 3東京医歯大中検(生化学)
ページ範囲:P.44 - P.49
文献購入ページに移動柳沢 私どもは,日常検査で体液中の酵素の活性を測っていますが,酵素に対する基本的な考え方や活性値の増減が,どのような意味をもつかおうかがいしたいと思います.
坂岸 まず,臨床化学の立場から見た有機触媒である酵素に対する基本的な考え方ですが,体液中の酵素は,細胞中の酵素に由来することはまちがいないと思います.ですからその細胞から体液の中に酵素がもれてくる一番の原因は,いわゆる過生産が考えられます.酵素分子はアポ酵素が10-100万ぐらいの分子量をもったグロビンタンパクですから,通常の透過では膜の外に出ないはずですが,実際にはかなり大分子でももれて血中に現われてきます.
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