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Senior Course 病理
細胞組織化学の歴史(1)
著者: 畠山茂1
所属機関: 1横浜市大第2病理
ページ範囲:P.121 - P.121
文献購入ページに移動無機化学的手段を形態学に利用した単純明快な組織化学的成果は,鉄染色であろう.組織内に含まれる鉄には2価と3価があるが,組織内に多い3価の鉄に対しフェロシアンカリウム液を作用させ,青色の錯化合物(ベルリン青)を作り局在化することができる.すでに19世紀後半に試みられ,組織・細胞内の褐色色素中に鉄の含有される血鉄素(hemosiderin),ヘモフスチン(hemo-fuscin),類血色素(hematoidin)が同定された.
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